医療法人啓光会
藍の都脳神経外科病院
AINOMIYAKO NEUROSURGERY HOSPITAL
救急病院認定/365日24時間対応
平成24年11月1日SCU(脳卒中ケアユニット)開設予定
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医療法人啓光会 藍の都脳神経外科病院
大阪市鶴見区放出東2丁目21番16号
TEL:06-6967-7727
mail:hosp@ainomiyako.net
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もの忘れ水頭症外来

担当医師 宮崎 晃一 先生

もの忘れ・水頭症外来は、毎週土曜日午前中(受付9:00〜11:30)に開診しています。
主にアルツハイマー型認知症などの認知症や特発性正常圧水頭症の診療を専門に行っています。これらの疾患は、早く正確に診断して治療などを開始することにより生活の質を大きく改善することができます。もの忘れや歩きにくさといった症状で不安を抱えていらっしゃる方は、ぜひお気軽にご相談ください。
特に手術が必要となることがある正常圧水頭症の診療では、併存疾患や生活環境などをよく検討し、ご本人とご家族様の意思に添えるよう丁寧に診断と治療を進めています。
また、すでに他院で正常圧水頭症のシャント手術を受けたあとの通院も積極的に引き受けています。転居などで通院先にお困りの方などもご相談ください。
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広報誌「藍の都いるか通信」にて特発性正常圧水頭症について説明しています。

 

特発性正常圧水頭症 Q&A

1.特発性正常圧水頭症とは?
2.症状はどのようなものがありますか?
3.診断から手術、術後の流れは?
4.かならず手術が必要でしょうか?
5.手術したら治りますか?
6.手術するなら急ぎますか?
7.手術はどのように行われますか?
8.手術の方法(術式)はどのように選択されますか?
9.手術は危険でしょうか?
10.手術以外の治療法はありますか?
11.手術後の治療は?

Q1:特発性正常圧水頭症とは?

A:正常圧水頭症は髄液が脳室(脳の中心部の髄液がたまっている空間)やくも膜下腔(脳や中枢神経の表面にそった空間)に溜まっていて、歩きにくさや頭の回転がわるくなるなどの症状が出る病気です。そして、たまった髄液をぬく治療により症状を改善することが特徴です。また、正常圧水頭症の中ではっきりとした原因がなく発症したものを、特に特発性(とくはつせい)正常圧水頭症と呼びます。

Q2:症状はどのようなものがありますか?

A:正常圧水頭症になると患者様は歩きにくくなったり、頭の回転が悪くなったり、尿漏れしやすくなります。これらを歩行障害、認知障害、排尿障害と呼び医正常圧水頭症の三徴(さんちょう:3つの症状)として診断の重要なポイントとなります。
ただし、2点ほど注意すべき点があります。一つは、正常圧水頭症ではなくても高齢の患者様はしばしばよく似た症状を持っているということ、もう一つは正常圧水頭症の患者様もこれらの症状のすべてが当てはまるわけではないということです。
正常圧水頭症の患者様の多くは60歳以上であり、歩行障害については、腰痛やひざ関節の悩み、脳卒中の後遺症や他の神経疾患から歩きにくくなっている場合も多くあります、認知障害ではアルツハイマー病を初めとした他の認知症疾患を持たれている患者様も多くいらっしゃいます。正常圧水頭症での歩行障害は、両足を広げて歩き(broad-based gait)、歩幅が小さくちょこちょこと歩く(smal-step gait)ようになり、とくに方向転換に時間がかかるようになります。また、認知障害はよく物忘れとも呼ばれておりますが、正常圧水頭症での認知障害は記憶障害(物忘れ)よりも精神運動速度(考えるスピード)の低下を特徴とします。つまり「同じ話を何回もする」や「間違った返事をしてしまう」ではなく、「正しい返事ができるが時間がかかる」という症状になる傾向があります。
症状の出現頻度については、日本で行われた多施設研究SINPHONIの報告によると、MRIで特発性正常圧水頭症が疑われた患者様のなかで、3つすべての症状がそろっているのは約半分の51%であったといいます。つまり、症状の1つや2つだけしか当てはまらないために、注意深く診察しなければ病気が見逃されてしまう恐れもあります。
診断や治療を検討するうえで、これらの正常圧水頭症からの症状であるのか、他の原因や疾患による症状であるのか、また両方が混ざっているのかを検討し総合的に考える必要があります。

Q3:診断から手術、術後の流れは?

A:私たちの診断から手術、術後の流れは以下のように行っています。すでに他院で検査をされている場合は部分的に省略する場合もあります。,粒依莠診時に頭部MRIを撮影し、特発性正常圧水頭症の可能性説明します。さらに精密検査の希望がある方には△慮〆再院に進んでいただきますの検査入院後の外来で、精密検査後の症状の経過を合わせて検討したうえで結果を説明し、治療の希望があればぜ蟒册院の予定を立てます。手術後も外来通院は継続していただきます。遠方の患者さんなど当院への通院が困難な方は他院への紹介も行います。

ヽ依莠診:MRI撮影
検査入院(4〜5日間):tap test施行 頭部・腹部CTなど必要に応じて検査を追加
3依菴:検査入院後の症状の変化を確認して、結果を説明
ぜ蟒册院(10日程度):手術前日に入院し、術後1〜2週間で退院
コ依萃民,侶兮

Q4:かならず手術が必要でしょうか?

A:しばしば受ける質問に、「水がたまり続けているならば早く水を抜かなければ危険ではないか?」というものがあります。正常圧水頭症は直接生命に係わる病気とは考えられていないので、命を助けるという意味では必ずしも手術を必要とする訳ではありません。脳の中の水、髄液は常に生産と吸収が行われて入れ替わっています、決して頭の中にたまり続けている訳ではありません。”正常圧”水頭症と名前がついているように、頭蓋内圧(頭の中の圧力)が上がってしまい生命の危険を及ぼすことはありません。
手術の目的は、正常圧水頭症による歩行障害や認知障害、排尿障害などという生活に差し障る症状を改善することにあります。頭のMRIや、タップテスト(髄液を一時的に抜いて反応をみる)で症状の改善が期待できるならば手術を受けることが一つの選択肢になると考えます。現在困っている症状と、それが改善されて変わる生活などをよく考えて決める必要があります。

Q5:手術したら治りますか?

A:シャント手術によって正常圧水頭症の治療が行われておりますが、これは症状を改善することを目標とする対症療法であって、この病気を根治できるわけではありません。ここで、解説が必要となる点は「シャント手術による症状改善の可能性はどの程度か?」「症状改善はどの程度か?」「効果はずっとつづくのか?」の3点が挙げられると考えます。
「シャント手術による症状改善の可能性はどの程度か?」
2010年に報告された日本の多施設研究SINPHONIの結果によると手術により症状が改善した人は全体の80%、手術の一年後も症状の改善が持続していた人が全体の69%でした、これは手術による症状改善の可能性を説明するのに参考にしやすいデータの一つです。世界中で様々な改善率が報告されていますが、どのような患者さんを手術したかや、何をもって改善とするのかなどにより大きくデータが変わってしまうので、単純に比較することはできません。また、前述の数字を患者さん個人にあてはめて考える場合も同じで、併せてもっている持病や、手術後の目的などが一人ひとり違うため、それぞれに検討をする必要があります。
「症状改善はどの程度か?」
予測することは極めて困難であるといえます。多くの医師が様々な方法や尺度をもって手術後の状態を予測しようと試みていますが、いまだ正確に症状改善の程度を予測できているとは言えません。再度SINPHONI研究の報告から引用すると、手術から一年後に約40%の人がmRSという障害の程度を5段階で表す指標で1段階の改善が認められています、これは一人で行けなかった買い物に行けるようになったり、着替えなど身の回りのことが自分で出来なくなっていた方ができるようになったりというレベルです。さらに劇的に改善した人も30%以上いた一方で25%程度の方は症状に変化がなく、またごく一部に悪化してしまっている患者さんもいらっしゃいます。これは併せ持っている認知症などの病気や、腰痛やひざの痛みからの歩行障害なども影響し、患者さんごとに経過が異なってくるためです。よって、私たちはタップテスト(一時的な髄液の抜き取りによる検査)の結果と全身の状態を参考にしながら説明しています。
「効果はずっとつづくのか?」
前述のようにSINPHONI研究のデータ では、症状が1年後に改善していた患者さんは手術を受けた患者さん全体の69%でした。2010年から2011年に日本において行われたSINPHONI-2研究では診断をうけてすぐに手術を受けた患者さん45人の中で1年後に症状が良くなっていたのは32人で67%となっています。これはすなわち残りの3割程度の患者さんは1年後の時点で客観的に指摘できるほどよくなっていないか、逆に悪くなっていることを意味します。手術を受けて一度症状が大きく改善することができたとしても、特にご高齢の患者様では関節の痛みや筋力の低下など他の原因からも症状が再度悪化してしまうことがあります。よって、手術を受けた後も通院していただき、適切な治療と生活管理を継続していく必要があります。

Q6:手術するなら急ぎますか?

A:特発性正常圧水頭症と診断を受けた場合も、多くの場合はゆっくり手術を受けるかどうか検討する時間はあると考えます。SINPHONI-2研究では、診断を受けてすぐに手術を受けた患者さんと3か月たってから手術を受けた患者さんでは1年後の改善状態で差がありませんでした。この報告によると、数か月手術を遅らせても効果に大きな差はないのかもしれません。
ただし、症状がつよく、特に歩行障害が重度になると手術の効果が少なくなりやすいことも分かっています。歩くことができなくなって、足の筋肉まで萎縮してしまってからでは、手術を受けてもまた改善が少なかったり、遅れたりします。
よって、診断後にただちに手術をうける必要はありませんが、歩きにくさなど症状が進行する前に手術を受けたほうが改善しやすいと考えます。

Q7:手術はどのように行われますか?

A:水頭症を治療するには短絡術またはシャント術と呼ばれる、髄液が持続して流れる道を作る手術を行う必要があります。これは脳室(脳の中心部の髄液がたまっている空間)やくも膜下腔(脳や中枢神経の表面で髄液がたまっている空間)から、腹腔(腹部)や静脈の中などの髄液を捨てても問題がない場所まで、皮膚の下に直径2.5mm程度のチューブを植え込む手術です。多くの病院は全身麻酔でこの手術を行っており、手術時間は30分から1時間程度です。
術式(手術の方法)はチューブを植え込む位置によって分類されており、主に下記の3つの手術法が行われています。
脳室・腹腔短絡術(ventriculo-peritoneal shunt;VPシャント術):チューブは頭から腹部までの皮膚の下を通ります。通常、切開する位置は頭部に1〜2か所と腹部に1か所、その間に0〜2か所と、それぞれ数cmの小切開が必要です。
腰部くも膜下腔・腹腔短絡術(lumbo-peritoneal shunt;LPシャント術): チューブは腰から腹部までの皮膚の下を通ります。通常の切開位置は腰正中部に1か所と腹部に1か所、その間に0〜1所となります。
脳室・心房短絡術(ventriculo-arterial shunt;VAシャント術): チューブは頭から頸部までの皮膚の下を通り、静脈の中に入って胸部に留置されます。切開位置は頭部に1〜2か所と頸部に1か所となります。

Q8:手術の方法はどのように選択されますか?

A:3つの手術方法の間では、その有効性や危険性に大きな差はないとされています。また、それぞれの方法の間に長所短所もあります。よって、どの方法で手術を行うかは患者さんの状態や執刀医の経験などから、安全性を考慮して決定されます。特にLPシャント術は腰部脊柱管狭窄症など腰椎に疾患を抱えた患者さんには、術後に腰痛や歩行障害などの腰部疾患による症状が悪くなることがあるので注意が必要です。

Q9:手術は危険でしょうか?

A:手術としては脳神経外科手術の中で小規模な手術です。しかし、人工のチューブを体内に植え込むことや、患者さんの多くが高齢であることなどから、合併症にも注意が必要です。シャント術の主な合併症は軽いものから重いものまで下記のようなものがあげられ、場合によっては再手術が必要になることもあります。

一過性で容易に改善される合併症
・立ち上がった時の頭痛:髄液が流れる量を再調整することもある
・少量の頭蓋内出血
再手術が必要な合併症
・頭蓋内出血:VPシャント術で起こりうるものと、髄液の過剰排出で起きるものがある
・腰痛、足の痛み:LPシャント術で起こりうる、症状が強ければ再手術となる場合もある
・感染:植え込んだチューブを抜去し、抗生剤を用いて治療する必要がある
・腸管損傷
・チューブの断裂や目的外の位置への迷入

合併症の率をみてみると、2017年にアメリカから報告された約17000人でのVPシャント術の合併症率は低くなく、23.8%に何らかの合併症が生じており、感染率は6%となっています。
わが国の最近のデータではそれより合併症率は高くありませんが、特発性正常圧水頭症におけるVPシャント術とLPシャント術のそれぞれの合併症率は次のようになっています。 SINPHONI研究によると、VPシャント術を受けた100人のうち8人に起立時の頭痛が生じ、頭蓋内出血、腸管損傷、チューブの閉塞がそれぞれ1人ずつで、この計3人(3%)が再手術をうけています。
SINPHONI-2研究によると、LPシャントを受けた87人中の21人(24.1%)に起立性の頭痛が生じ、チューブの断裂や迷入が計6人(6.8%)、感染が1人(1.1%)、手術が必要な慢性硬膜下血腫(頭蓋内出血の一つ)が3人(3.4%)に起きています。
私たちの経験では、特発性正常圧水頭症以外の水頭症の患者さんや他院で手術されて再手術となった患者さんなども含まれていて単純に比較はできませんが、2011年から2017年までVP、LP、VAシャントすべて合わせて124人の患者さんに手術を行い、5人(4.0%)に感染があり、1人(0.8%)に手術が必要な頭蓋内出血が起きました。41人のLPシャント術を受けた患者さんの3人(7.3%)に足の痛みから再シャント手術が必要となり、2人(4.8%)にチューブの断裂などのトラブルからシャントチューブの修復術が必要となりました。
このように、手術に危険があるからこそ、慎重に手術の利益を検討し、患者さんや家族の希望をよく聞く必要があると考えています。

Q10:手術以外の治療法はありますか?

A:正常圧水頭症への治療効果が証明されている薬やリハビリなどはありません。しかし、特発性正常圧水頭症の患者さんの多くは高齢であり、アルツハイマー型認知症やパーキンソン病といった他の疾患を合併(同時に持っている)している方も多くいらっしゃいます。そのような患者さんには、合併している病気への薬による治療を行うことで日常生活を改善することができることもあります。また、主に筋力が落ちていることにより歩けなくなっている場合にはリハビリテーションが薦められます。

Q11:手術後の治療は?

A:手術後も外来通院を続けていただく必要があります。髄液は抜きすぎると頭痛や頭蓋内出血を起こす危険性があり、逆に抜く量が少ないと治療効果が得られません。また、髄液が植え込まれたチューブにより抜ける量は、生活の仕方や体格の変化によって変動します。よって、定期的に頭の中に異常がないか頭部CTを撮影して確認するとともに生活や症状の変化などを合わせて適切な髄液が流れる量を決めていく必要があります。皮下に植え込まれたチューブには圧可変バルブと呼ばれる髄液が流れる量を変更できる部品が取り付けられています。これを体外から専用の機械で調整することにより、流れる量を調節することができます。
通院の頻度は、手術直後は退院の1か月後に来院してもらいますが、その後は3か月から6か月に1回程度となる方が大半です。

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