医療用BMI手指タイプ
BMIとは…
Brain Machine Interface(以下、BMI)は、脳とコンピュータを直接つなぐ革新的な技術です。大脳に外科手術で侵襲的に直接埋め込む方法と、頭皮を介して非侵襲的に脳波でつなぐ方法があります。
BMIの仕組みは、脳で運動のイメージをすると電気活動を脳波で検出し、それを信号としてコンピューターで解析します。解析された情報をコンピューターを介して、外部器機を可動させます。操作結果をリアルタイムにフィードバックし、動作の精度を高めていきます。
医療用BMI手指タイプは、非侵襲的なシステムを応用し、脳卒中後手指運動麻痺の中等度~重度の症例に効果があると報告されています(脳卒中治療ガイドライン2021)。
BMIで脳と手指を繋ぐ「代償回路」を活性化
脳卒中後に上肢に運動麻痺が発生した際、肩や肘は動かせるが、手関節や手指が使えない方が非常に多いです。手関節や手指の運動麻痺に対するリハビリテーション、特に重症例では回復が難しいとされます。
医療用BMI手指タイプは、BMI技術を応用し、傷ついた脳部位を迂回する神経活動をヘッドセットで検出。それと同時に、麻痺した手指に装着した電動装具を動かし、脳と手指をつなぐ代償回路の活性化を促します。BMIによるトレーニングと適切なリハビリテーションを組み合わせることで代償回路が活性化すると、BMIを外した状態でも自分の意思で手を開く動作ができるようになると期待されます。