リハビリテーション部

脳科学を応用したニューロリハビリテーションを基軸とし、 高度先進技術の飽くなき習得と国際貢献への挑戦!!

当リハビリテーション部には、現在、医療部門と介護部門で総勢65名の理学療法士、作業療法士、言語聴覚士が在籍しています。 施設基準は、脳血管リハビリテーション料Ⅰ、運動器リハビリテーション料Ⅰ、廃用症候群リハビリテーション料Ⅰを取得しています。また、2019年8月より中国浙江省杭州市において九和佐佐木脳卒中リハビリテーションセンターを中国和康グループと合作経営しており、中国における脳卒中リハビリテーションへの国際貢献にも挑戦中です。

我々は、脳科学に基づいたニューロリハビリテーションを基軸に、各患者さまに適した治療方法を選択し、テーラーメイドなリハビリテーションを心がけています。脳卒中運動麻痺は、これまで6カ月以降回復しないとされてきました。しかし、近年の研究では、反復経頭蓋磁気刺激治療(rT M S)や経頭蓋直流電気刺激治療(tDCS)、末梢電気刺激治療、ロボティクス、装具療法、A 型ボツリヌス毒素製剤などをリハビリテーションに併用することで、様々な効果を認めることが報告されています。我々は、それらの技術を急性期・回復期・生活期のリハビリテーションへ積極的に導入し、治療効果の最大化を目指しています。

急性期リハビリテーション(早期離床、早期摂食)

急性期脳卒中患者さまの安静臥床は、体力等が低下するなど二次的な機能低下を引き起こすことがあっても回復に繋がることは無いとされています。早期離床の有効性は、脳卒中治療ガイドライン2015®等でも推奨されています。早期摂食(経口摂取や咀嚼運動)についても、脳機能の回復や退院先を決定する上で重要なことであるため、嚥下造影検査(VF)などを用い、嚥下反射を促通する電気刺激装置(Gentle Stim)などを用いて早期より安全に注意しながら介入しています。

回復期リハビリテーション(最先端機器との併用療法と運動主体感の構築)

文字通り最も回復が期待できる時期です。脳卒中後の運動麻痺や動作能力、高次脳機能障害等を回復するためには、専門的な方法選択と組合せ(良質な方法)が必要です。徒手療法と様々な機器(rTMS、tDCS、IVES、NESS H 200、Gait Innovation)や薬剤(BOTOX®)等を併用することで驚異的な回復を促せることがあります。また、患者さまご自身が主体的に動くことで運動イメージが回復し、ご自身の身体の動きに自信を持って行動できるようになるかどうかの重要な時期です。療法士との個別リハビリテーションだけに執着せず、自律的にご自身のリハビリテーションに取組める様になることは、退院後の機能回復にとっても非常に有効であると報告されています。

生活期リハビリテーション(長期回復を目指した専門的リハビリ介入)

ご自宅へ退院され生活環境の中でリハビリをする時期のことを生活期と言います。この時期は、ご自身が決めた目的や目標に向けて、どれだけ運動を主体的に行えるかが重要となります。しかし、誤ったリハビリは逆効果となることもあるため、長期回復を目指すには脳卒中の専門チームが定期的に評価し、目標修正も含め病状に合わせた専門的リハビリ介入必要となります。
社会医療法人ささき会では、医療部門と介護部門が連携し、介護保険下でも脳卒中リハビリに特化した医学的根拠の高いニューロリハビリテーションを提供しています。

科長 君浦 隆ノ介

 Bonita R & Beaglehole R(Stroke. 1988)は、脳卒中患者の多くは、発症より6ケ月経過するとそれ以は機能回復しないと報告しています。いわゆる「6ケ月の壁」です。
 しかし、近年、脳卒中リハビリテーションは大きな転換期を迎えています。1988年当時には無かった画像診断技術の出現、t-PAや血管内治療などの脳卒中医療の進歩、ボツリヌス治療や反復経頭蓋磁気刺激装置など、最先端の技術が脳卒中リハビリテーション業界において革新的な変化をもたらしています。つまり、これらの治療技術を併用した場合「6ヶ月の壁」はもはや常識ではなくなったのです。6ヶ月どころか数年経過していても、定期的に適切なリハビリテーションが提供されていれば、全ての脳卒中患者さまでは有りませんが回復する人たちが出現してきたのです。

 脳卒中後の機能回復には「可塑(かそ)性」という、外界の刺激などによって常に機能的、構造的な変化が起こることが関与しているということをNude(Journal of Neuroscience1996)が報告しています。それまで、脳細胞レベルの回復は本来不可能であるとされてきました。脳はもともと変化に富んだ細胞であり、刺激によって機能や構造が変わるのです。
 原 寛美 先生(脳神経外科ジャーナル2012)は、この脳卒中後に生じる可塑性の知見に基づき、発症からの時期別に合わせた治療介入が重要としています。
 まず1st recovery stage(発症から3カ月程度)は患側皮質脊髄路の興奮性が低下し、脳細胞が変性を惹起させる時期で、患側皮質脊髄路を興奮性に着目すべきである。早期離床のみならずリハビリテーション栄養学的にも早期摂食が重要となり、症状に合わせ麻痺側皮質脊髄路の興奮と、安静による全身的な廃用を予防する介入が必要となる。
 次に2nd recovery stage(発症直後から始まり、3ヵ月をピークに発症から6ケ月程度で減弱する)は、非麻痺側大脳皮質からの過剰な皮質間抑制となる時期で、非麻痺側の過剰使用を抑え、可能な限り麻痺側の使用を促す時期である。難易度設定を行い質的な介入と本人が自発的に使用頻度を高め、運動麻痺の回復に必要な量的な担保を誘導していくが重要となる。この時期には、しばしば痙縮が顕著化し運動麻痺や動作を阻害する因子となることが見られる。
 当院では、上記の様な症状を有する場合かつ当院の適応基準に該当する場合、早期より、ボツリヌス治療や反復経頭蓋磁気刺激療法(TMS)、電気刺激療法(IVES、ES、FES、TES)、HAL-SJ、装具療法などの併用を行うようにしている(詳細は「最先端リハビリテーション」のページをご覧ください)。
 従来型の個別リハビリテーションや自主訓練だけでは手が届かなったものが、これらの最先端技術を加えることで新たな刺激となり、脳の可塑性を引き起こし、回復に繋がるケースがあります。今までの常識であった「6ケ月の壁」を破壊し、Innovationを起こしつつあります。急性期から生活期まで原寛美先生の脳卒中回復可塑性のステージ理論をもとにシステム化し、如何にリハビリテーションと日常生活を同化させ使用頻度を増やし、6ヶ月を過ぎても機能回復を諦めず、同じコンセプトでリハビリテーションを継続することで改善を認めるのです。そのためには、退院後も安心してリハビリテーションを受けることができる体制が必要であり、当院では外来リハビリテーション、通所リハビリテーション(デイケア)、通所介護(デイサービス)、訪問リハビリテーションの4つから選択できるようにしています。
 当院では、積極的な技術研修会や学術大会への参加及び発表、院内勉強会を推奨し、最先端の医療技術の導入と学術的な知識も研鑽し、患者さまとご家族さまの人生に寄り添えるようなリハビリテーションを提供し、地域に愛され、必要とされるリハビリテーションチームを目指しています。 今後とも藍の都脳神経外科病院リハビリテーション部を宜しくお願い致します。

副科長 岸 哲史

 脳卒中リハビリテーションを畢生の仕事にしようと決心したのは、専門学校の臨床実習でした。
私が担当させて頂いた方は、40代の男性で重度の片麻痺を呈していました。
その方の心のなかは、仕事を失った苦しみや病気への怒り、障害を負ったことへの悲しみで混沌としていました。
その時、脳卒中医療の厳しさを知り、だからこそ、この道を進みたいと思いました。
我がリハビリテーション部のスタッフは、若いですが思いやりの心を大事にする者ばかりです。
「医学は患者と共に始まり、患者と共にあり、患者と共に終わる」ウイリアム・オスラーが残した言葉のように、患者さまと共にあり続けるリハビリテーション部を目指して、スタッフ一同日々医療職としての資質を磨いていきたいと思います。

主任 石橋 征之

 脳卒中に罹患し、後遺症が残存した患者さまが退院される際に、病院という特殊な環境から出て行くことへの不安、入院前とは違う身体の状況で生活することへの不安など多くの不安を抱えていらっしゃると思います。そのような患者さま、ご家族さまの不安を少しでも軽減し、住み慣れた家、地域で自身の望む生活を送ることができるよう、退院直後からの訪問リハビリで関わっていきたいと思います。

主任 唐渡 弘起

 脳卒中の患者さまにとって、疾患が治る事と普段の生活に戻る事は同じ事のようで異なります。 日進月歩のリハビリテーション医療のなかで、当院の特色であるボツリヌス療法や反復性経頭蓋磁気刺激(rTMS)、中周波や随意運動介助型刺激装置(IVES)を利用し、病前病後のギャップを少しでも無くし、慣れ親しんだ地域での生活を継続できるように努めていきます。

主任 西岡 将

 私は、主に急性期病棟を担当しています。急性期病棟では、PT・OT・STといった職種間でのコミュニケーションをしっかりとり、よりよいリハビリテーションを患者さまへ提供しようと日々努力しています。また、PT・OT・STのみだけでなく、看護師ともコミュニケーションをしっかりとれるようにチーム活動や申し送りへの参加などを通して、早期離床・早期摂食・早期リハビリを円滑に行うことを目的としています。
患者さまの機能回復や安心してリハビリテーションを受けていただける環境をご提供できるように切磋琢磨していきます。

主任 木崎 哲

 私は日常生活での課題がより具体的となる退院後のリハビリテーション(生活期)を主に担当しています。
 昨今の少子高齢化社会において、健康寿命を延ばすための回復と予防の観点でリハビリテーションの役割は重要視されています。特に脳血管障害におけるリハビリテーションの場合、症状や障害がより複雑であるため、ご本人さまとご家族さま、医療と介護の専門職が、ひとつのチームとして協力していくことが不可欠となります。当院の持つ最新機器や知見、技術により最大限の機能回復・能力向上を図りつつ、ご病気や障害だけでなく、個別性(その方らしさ)を大切にした関わりを心掛けております。
 この地域にお住まいの方々が、安心して活き活きと過ごせるように、精一杯努力していきたいと考えておりますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。

主任 山田 隼輝

 私は、急性期のリハビリテーションを担当しています。
脳卒中を罹患した患者さまとそのご家族の精神的ショックは多大なものだと思います。脳卒中の回復のタイミングは発症した当日から始まっており、出来る限り早く介入することが後遺症を最小限に抑えるために重要とされています。そのため、私達は発症早期からリハビリテーションを開始しさせて頂き、セラピスト及び病棟スタッフが協力して身体機能の向上や日常生活動作の再獲得を目指します。
精神的ショックを抱える患者さまにおいて、ご家族の協力はとても重要となり、患者さま・ご家族さまを中心としたチーム医療となることがとても大切です。
 この病院でリハビリができて良かったと感じてもらえるように、今後も頑張りますので、皆様よろしくお願い致します。

副主任 窪田 源

 2020年4月よりリハビリテーション部副主任になりました、急性期リハビリテーション担当の窪田 源(くぼた げん)です。
 私は、4年前に藍の都脳神経外科病院で実習を経験させていただきました。その実習の中で患者さまファーストで個性あるリハビリをする先輩方をみて、自分を生かした作業療法士像が明確になりました。就職してからは、この病院でしか経験できないような中国事業や、いろいろなことに参加させていただいています。
 まだまだ若輩者では御座いますが、ご指導ご鞭撻のほどよろしくお願い致します。

副主任 坂本 香澄

 当院では、発症直後から積極的に「早期リハビリテーション」を提供しています。患者さまに安心・安全な「早期リハビリテーション」を提供できるように、各関連専門職種からの評価内容をチームで情報共有し、患者さまの症状に合わせた介入が行えるよう取り組んでいます。
 リハビリテーションを通して、1日でも早いご回復をご支援させて頂くと共に、リハビリテーションを楽しんで頂ける事をモットーに頑張りますので、何卒宜しくお願い致します。

副主任 恵 淳子

 私は、入職より急性期病棟担当として、病状の不安定な時期からリハビリ介入することに従事してきました。脳卒中の急性期では、点滴や栄養のためのチューブ、人工呼吸器などに繋がれていることが多く、お一人で起き上がる事さえできない状況からリハビリは始まります。そのため、患者さまの様々なリスクを把握し、効率よくリハビリをするということは経験させて頂きました。
 この度、回復期リハビリテーション病棟に配属されて思うことは、入院中、一日たりとも無駄にできないということです。急性期からのリハビリの流れを崩さずに取組み、患者さまやご家族さまのご不安を少しでも軽減したい。そのためには、メンタルケアにも積極的に取り組んでいく必要性を強く感じています。
 医師、看護師、医療ソーシャルワーカー、リハビリスタッフで回診やカンファレンスを通し、患者さまの日々の症状や状況の変化を情報共有し、患者さま、ご家族さまと医療スタッフが一丸となり、安全に一日も早いご回復に向けたご支援ができればと考えています。何卒宜しくお願い致します。

副主任 細野 裕太

 私は、病院業務を急性期~回復期まで経験し、現在は生活期リハビリテーション担当として、彩りの都デイサービスセンター城東永田で働いています。
 当デイサービスは、脳卒中リハビリテーションに特化したデイサービスとして運営させて頂いています。脳卒中を発症され、なんらかの症状が残存するご利用者さまが、少しでも元の生活を再獲得することを目的に機能訓練や生活動作練習を行って頂いています。
 ご利用者さまの目標は、ただ平穏に暮らしたいという方から、バリバリ仕事ができるまでに回復を目指したいという方まで、目標やお困り事は十人十色それぞれ違います。
 ご利用者さまの想いをしっかり傾聴し、目標達成のためのご支援をさせていただければと思います。どうぞよろしくお願いします。

副主任 伊藤 海人

 脳血管疾患には様々な症状があります。その症状によって、それまで当たり前のようにできていた事が突然できなくなる患者さまがいます。患者さま本人・ご家族さまも何故できないのかわからず、戸惑いの中におられることがあります。言語聴覚士として、そのような患者さま・ご家族さまに寄り添い、今後の生活を少しでもより良いものにしていくお手伝いをさせて頂ければと考えております。
 当院にご入院、ご利用された方々が「ここで良かった」と思って頂けるように頑張りますので、どうぞよろしくお願い致します。

副主任 豊田 政和

 私は学生時代に哲学の勉強の為、いろいろな国への留学経験があります。その国々の哲学を学ぶためには、その国の言葉を学ぶ必要があります。そのおかげで、数か国の言語と、その国々の風土習慣も学ぶ機会を得ました。
 その後、言語聴覚士という職業に興味を持ち、哲学から医学へと大きな方向転換をしました。当院就職後は、言語聴覚士として回復期リハビリ病棟の脳卒中患者さまを中心に5年間経験させて頂き、6年目に台湾での留学経験を買われ、中国浙江省杭州市にあります杭州佐佐木脳康复中心へ招聘されました。そして半年間、言語聴覚療法の指導員として現地勤務を経験させて頂きました。
 私が中国でのリハビリを通して感じたことは、中国の脳卒中患者さまの多さです。そして、必要なリハビリや退院後フォローが十分に提供されていない状況にあることです。まして、言語聴覚療法に関しては、未だに端緒についたばかりです。だからこそ、日本のリハビリを伝える意義があると痛感しています。中国の皆様に満足して頂けるリハビリサービスを提供できるよう日々精進して参る所存です。現在は新型コロナウィルス対策のため、中国からの実習生の受入れを中止していますが、いつの日かまた実習生の受入れが再開される折には、ご協力の程よろしくお願い致します。

〒538-0044 大阪市鶴見区放出東2丁目21番16号

日本脳神経外科学会専門医研修プログラム研修施設
  • 公益財団法人田附興風会 医学研究所 北野病院連携施設
  • 滋賀医科大学医学部付属病院関連施設
日本脳卒中学会認定教育病院
大阪府災害医療協力病院
 
9:00~12:00
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<受付・診療時間>
 診療日  : 月曜日~土曜日(土曜日は午前中診療)
 受付時間 : 午前 8:45~11:30 午後 13:30~16:30
 診療時間 : 午前 9:00~12:00 午後 14:00~17:00
<面会時間>
 一般病棟:
  平日 午後14:00~20:00 / 土日祝 午前11:00~20:00
 SCU(脳卒中ケアユニット)・ICU(集中治療室):
  平日 午後14:00~15:00 / 午後19:00~20:00
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